あなたも障害者？
その日、私は一人でわいがやに入っていた。
昼過ぎに、ご夫妻のお客さんがやってきた。平日の昼間なので少し珍しく思ったら、仕事の関係で韓国から来日したばかりだという。
私が片言の英語でわいがやについて説明すると、二人はとても興味深そうにしていた。
ふいに会話の中で、夫の方が私に向かって「あなたも障害者？」と聞いた。妻の方がすぐに「この人は障害者じゃないよ」と言った。
私はなんとなく曖昧に笑ってやり過ごした。複雑なことを伝えられるだけの語学力もなかった。
でも、もし答える隙があったとしたら、一体何と答えていただろう。maybe not？障害とは何かとか、それを決めるのは誰かとか、そんなことを考えてしまって、頭がぐるぐるした。何と答えていたとしても、しっくりはこなかっただろうことだけが確かである。